【負ののれん発生益】ネットキャッシュ比率1以上 銘柄選び実践 8891 AMG HD

ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。

8891 AMG HD を取り上げます。2024年10月27日(日)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.62です。

愛知に本社を置き、戸建分譲、注文建築、分譲マンション等を扱う不動産企業です。

戸建分譲事業
注文建築事業
分譲マンション事業

IR BANK より業績データを引用させて頂きます。

売上高の推移を確認します。

不動産銘柄に多いような気がしますが、美しい右肩上がりになっています。近年では特に戸建分業事業が好調のようで、23年3月期では91.55億円であった売上は、24年3月期には126.91億円まで伸長しています。注文建築よりも戸建分譲の方が勢いがあるという点に、御時世を感じるような気がします。

25年3月期の売上高予想に関しては、中間決算では前年同期比+19.9%ですが、通期では前年比+3.1%で、営業利益以下はマイナスが見込まれています。24年3月期の本決算において、働き方改革関連法対応、設備投資、不動産市場の動向や金利動向等が理由として挙げられています。インフレの波はどの企業にも等しく訪れているようです。


利益状況をEPSの推移で確認します。

例外のような期が2つあり、決して簡単ではない形状になっています。

21年3月期は、TAKI HOUSE の株式を取得し、同社および同社子会社2社を連結子会社した結果、特別利益として負ののれん11.76億円を計上したことが効いているようです。

23年3月期はも同様で、川﨑ハウジング及びハウメンテを連結子会社し、負ののれん18.12億円を計上しています。

売上高が急拡大したカラクリはこの辺りにありそうです。ただ、純利益にあまり相関関係が感じられず、のれんの負の部分が気に掛かります。


財務状況も確認します。

現金等の推移では、買収が実施された21年3月期と23年3月期に進展が見られるものの、傾向としては、業績に伴って貯まっていくようなものでも無さそうです。

20年3月期には47.5%あった自己資本比率も、年々下がって24年3月期には31.1%。有利子負債は21年3月期以降右肩上がり。営業CFは確認できる限りの08年3月期以降、黒字が9期、赤字が8期。特に23年3月期と24年3月期は大きなマイナスになっています。今は業容拡大を優先する時期だ、という判断なのかもしれません。

配当には妙味ありで、15年3月期以降、増配7期、維持2期、減配無しです。年間配当利回り予想は10/27(日)時点で3.80%となっています。


株価の推移を月足チャートで確認します。

何とも現金な話で、上記の買収が発表されたタイミングでは、漏れなく大きな株価上昇が見られます。それぞれの翌年5月には、次期の純利益が大きく下がる予想が出ており、PERが相当悪化したはずなのですが、元々が低PERだからなのでしょうか?月足の縮尺で見ているからそう思うのかもしれませんが、株価が大きく下がるような様子もなく乗り切っており、向こう見ずとも言えるような強気を感じます。

ですが、2024年夏の相場には抗えず、この銘柄でも大きな下落が始まっています。10/27(日)時点の会社予想PERは4.4。流石にここまで来ると割安と判断してよいように思うのですが、この銘柄に限った話ではありませんが、いつまでこの俯いた雰囲気が相場に居座るのでしょうか。


関係ない話で恐縮ですが、本日は衆院選の投票に行ってきました。午後6時時点の投票率は3割未満だそうです。もし外国人参政権が認められた場合、その次の選挙でこの国は消滅するのではないでしょうか。(信条の異なる閲覧者様におかれましては、もし御気分を害しておられましたら申し訳ありません。)

今は木よりも森を見るタイミングかと思います。時期政権がどのような顔ぶれになるかで、明日以降の株式市場の動向が決まることはまず間違いありません。今から選挙特番にかじり付きます。

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長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家、清原達郎氏。
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