【売上高とEPSの相関】ネットキャッシュ比率1以上 銘柄選び実践 6599 エブレン

ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。

6599 エブレン。2024年11月24日(日)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.07です。

半導体製造装置向けを中心に、バックプレーンを受託生産する企業です。

エッジコンピューティング
CPCI規格製品
VME規格製品

IR BANK より各種データをお借りして長期の業績推移を見ていきます。

売上高に関しては、22年3月期以降は足踏み状態に見えますが、段階を踏んで増収に向かっているようにも見えます。

25年3月期の第1四半期決算説明会資料では、「年率10%~15%成長を目標として成長路線を堅持」「27年3月期に売上51億円、経常利益8億円を目指す」と記載されており、業績拡大の方向性(下図)も示されています。


利益状況をEPSの推移で確認します。

投資家として何よりも称賛したいのが、EPSと売上高に単純な相関関係が感じられることです。売上が伸びた分だけ、1株当たり利益も伸びる。これに尽きます。

受託範囲を拡大するという方法で業容を拡大し、27年3月期に売上51億円を達成した暁には、EPSは300くらいになっているかもしれません。22年3月期以降、営業利益率12%以上を維持しているのも好印象です。


財務状況も確認します。

19年3月期以降、営業CFは毎期黒字で、現金等は右肩上がりで蓄積されています。自己資本比率も70%以上と健全です。有利子負債に関しても、23年3月期に0になっています。

目下、経営状態は良好という判断でよいのではないでしょうか。


25年3月期の第1四半期決算説明会資料では、株主還元にも言及されています。「2020年の上場以来毎年22%の増配を継続しています。(中略)今後も安定した増配を継続する方針です。」とあります。

11/24(日)時点での年間配当利回り予想は1.93%となっており、今のところ高配当銘柄として選択されることはないと思われますが、安定した増配が宣言されている以上、減配はされ難いでしょうから、さらに一段株価が押すようなことがあれば、配当目的での保有も有りかもしれません。


株価の推移も確認します。

月足チャートを見ると、上場から2021年末にかけて、何かの仇のように売り込まれています。最初の期待が高過ぎたのでしょうか。好況であったはずの2023年も凪で、今年2024年もやや下げ続けています。ファンダメンタルズは良いと思うのですが・・・

特に何かニュースが出ているようには見えませんが、10月以降、また値下がりしているようです。


この銘柄の最大の取り組み難さを挙げるなら、出来高の少なさかもしれません。発行済株式数が1,536,000しかないからでしょうか、11/15(金)などは1日で100株しか取引が無かったようです。資金の多い方は、もしやろうと思っても、買い集めるのに苦労されることでしょう。弱小投資家の私からすると、急激に買い集めて値を上げて頂いた方が投資に夢を見れますので、願ってもない事ではありますが。

error: コンテンツは保護されています。