ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。
5819 カナレ電気 を取り上げます。2024年9月8日(日)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.52です。
放送用、音響用ケーブルや、光ファイバー関連を扱うメーカーです。NHK放送センター建替工事案件や、男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」用アリーナの新築、改修案件などで成果を上げておられます。
1つ覚えで恐縮ですが、IR BANK よりデータを引用させて頂きました。
多少の浮き沈みはありながら、売上高は横這いに推移している印象を受けます。
20年12月期の100億円割れに関しては、当時の決算短信の中で、日本、米国、東南アジア、すべてのセグメントに関して、例の感染症の影響が謳われています。販管費縮減、在庫圧縮、海外出張制限、展示会中止(これは表裏一体な気もしますが)などの経費節減には努めたものの、減益は抑えきれるものではなかった模様です。
24年12月期に関しては、前年比の業績予想が売上高-0.2%、営業利益-20.3%、純利益-17.5%と、芳しくありませんが、7/30(火)発表の前年同期比中間業績では、売上高+2.4%、営業利益-3.2%、純利益-3.1%と、持ち堪えているようにも見受けます。是非とも上方修正まで漕ぎ着けて頂きたいところです。
1株当たり利益の推移です。
この変遷だけを見て、今後の増減を言い当てるのは至難の業ではないでしょうか。
24年12月期は、売上高がほぼ前年並みであるにも関わらず、EPSは-17.98%の予想になっています。IR資料を探しましたが、国際情勢や為替を不安視する記述はあるものの、これといった主原因には言及されていませんでした。ただ単に保守的に低めの数字を宣言されているだけなら、増益の上方修正に期待してもよいのでしょうか?「海外市場では前年度における突出した大型物件はなくなる」とも記載されていますので、売上高予想の方が高めに設定されているのかもしれません。
現金等の推移も確認します。
21年12月期までは順調に伸びていましたが、以降は陰りが見えます。22年12月期においては、例年は1億円から3億円の設備投資が11億5800万円計上されていますので、これが最大の要因ではないかと思われます。23年12月期においては、投資活動によるCF、-5億6106万円が効いていそうです。
10年3月期以降、営業CFは常にプラス、フリーCFは22年12月期のみマイナスで、23年12月期の自己資本比率は90%と高いため、財務状況は健全と言って差し支えないと考えます。
配当は、20年12月期に1度減配しているのと、24年12月期も減配予想となっていますが、9/8(日)時点の配当利回りは4.00%となっており、今のところ高い水準にあるようです。
月足チャートによる株価の推移です。
2017年に高値の2,678を付けて以降、長年下落基調でしたが、2023年は盛り返し、2024年に入ってからは再び下落傾向、という感想を持ちました。
日足チャートに関しては、最近はどこもそうですが、日経平均と大差無い形状です。これといって特別なアイデアは湧きません。PERが低くなったら割安、と思いたいのですが。
こうしていくつも銘柄を見ていくと、2023年は上昇一辺倒が多く、如何に株式投資初心者が参入し易い環境であったかを思い知らされます。私のような素人が思い付いたように始める訳です。
最近は人気株の中でも低PERのもの以外は買っていないつもりですが、それでもまた含み損が大きく膨らみ始めました。微視的すぎるのでしょうか?NYダウ、NASDAQ、S&P500など、世界経済の主要指標となる米景気が下降を始めたように思われる今、呑気に買い向かっている場合ではないのかもしれません。
残った種銭でインデックス投資。最近は頻繁に考えていますが、これでFIREは無理そうです。やはり少なくとも定年(その頃には70歳くらいになっていそうですが)までの数十年は、歯を食いしばって勤め上げるしかないのでしょうね。