【売上原価率の上昇をどう止めるか】ネットキャッシュ比率1以上 銘柄選び実践 6229 オーケーエム

ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。

6229 オーケーエム を取り上げます。2025年5月6日(火)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.03です。

バタフライバルブを主として、建築向け、船舶向けの流体制御機器を製造、販売する企業です。

バタフライバルブ
ナイフゲートバルブ
ピンチバルブ
チェッキバルブ

業績データは IR BANK からの引用です。

20年3月期から22年3月期が足踏み状態であることは致し方無し、傾向としては増収と考えてよいかと思います。

2/14(金)に25年3月期の連結業績予想及び配当予想が上方修正されており、増減率に関して、売上高+3.4%、営業利益+36.3%、純利益+29.5%と好調です。


大方の企業がそうですが、毎期増益を実現するのは容易ではないようです。

こちらの銘柄においては、売上原価率が右肩上がりになっており、利益を圧迫しています。各IR資料にも、「原材料価格やエネルギーコストの高止まり等による売上原価率の上昇」といった文言が頻出しています。

24年3月期の営業利益率は7.04%に対し、25年3月期は10.19%の予想になっています。どう改善されていくかに注目です。


現金等の推移のみを見ると不安になりますが、その他の財務項目は健全な印象を受けます。

19年3月期には47.4%であった自己資本比率は、24年3月期には76.4%まで上昇しています。有利子負債は25.9億円から9.6億円まで減少。今は借入金の返済に注力している時期ということかもしれません。


株価の推移です。

上場は比較的最近で、2020年12月となっています。線が重なって上ヒゲが見えませんが、IPO翌月に上場来高値の2,894を付け、7ヶ月で1,020まで一旦下落しています。

IPO投資は当たれば大きいかもしれませんが、外れた時の悲惨を考えると、どうにも食指が動きません。


年間配当金は21年3月期以降40円と45円を行ったり来たりしているようです。EPSの推移からも、今後急に右肩上がりの毎期増配が始まるとも考え難いのではないでしょうか。5/6(火)時点の予想年間配当利回りは3.61%。決して低くもありませんが、特に高い部類でもないように感じます。

とは言え、2年後か3年後か分かりませんが、有利子負債を完済した後、全く異なる傾向の財務推移が始まる可能性も有ります。もう少し様子見が必要かと思われます。

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