【販管費を削れば利益は上がる】ネットキャッシュ比率1以上 銘柄選び実践 7989 立川ブラインド工業

ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。

今回は 7989 立川ブラインド工業 を取り上げます。2025年2月23日(日)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.00です。

ブラインド、間仕切りのトップメーカーです。機械式立体駐車場装置なども手掛けています。

ヨコ型ブラインド
ロールスクリーン
間仕切

例によって IR BANK より各種業績データをお借りします。

売上高は率直に申し上げて横這いです。ここに爆発力を期待するのは難しそうです。

2/12(水)に24年12月期の本決算が発表されていますが、25年12月期通期の前年比業績予想は、売上高+3.4%、営業利益+0.9%、純利益+3.5%と、似た傾向が継続するようです。ただ、上期に関しては、売上高+1.6%、営業利益-10.4%、純利益-7.1%と、下期偏重の業績予想になっており、一歩間違えればというリスクも感じます。

今後の見通しに関しては、「需要動向の変化に応じた生産拠点毎の生産品目の見直しや、事業拠点の整備、人的資本投資の強化を推進することで、今後も安定した収益を確保できる事業体制を構築してまいります。」としています。


利益状況をEPSの推移で確認します。

19年12月期以降は横這いではありますが、全体として、売上高よりも良い意味で異なる推移になってはいないでしょうか。

こちらの銘柄を取り上げた動機でもあるのですが、販管費率が右肩下がりになっていることが利益を押し上げていると思われます。売上を伸ばすことは容易ではありませんし、ならば無駄を削ぎ落として管理費を抑えようという方向性は、これからの経営において正解の1つになるのではないかと考えます。


財務状況も確認します。

現金等の推移は、20年12月期にピークを付け、以降は減少傾向にありますが、同時期より設備投資の支出が大きくなったことが原因であると思われます。

自己資本比率は右肩上がりで24年12月期には83.0%に達しており、無借金経営が長く続いています。営業CFは確認できる限りの08年12月期より毎期黒字。経営状況は盤石と言えそうです。

配当に関しても、09年12月期以降、増配が7期、維持が7期、減配は無し。2/23(日)時点の予想年間配当利回りは3.87%と、高配当銘柄投資の候補に入れるのも妙味有りかもしれません。


株価の推移をチャートで確認します。

2018年2月に1,637の高値を付けて以降、下限1,000、上限1,500のレンジを長年継続しています。

日足では、年始に一段高を演じたばかりであり、レンジ相場が継続すると予想する場合、今は様子見のタイミングかもしれません。


配当目的の長期投資を徹底できる方向きの銘柄です。短期間で値上がりを期待するのであれば、他の候補を検討した方が良いかもしれません。

ただ、私なら買いませんと宣言した 6715 ナカヨ がTOB報道されて3連続ストップ高し、株価が約2.5倍に跳ね上がった事実からは、こんなヤツの言うことは信用しないという姿勢こそが相場を生き抜く確率を上げるとも考えられそうです。

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