【特別調査費用等】ネットキャッシュ比率1以上 銘柄選び実践 7435 ナ・デックス

ネットキャッシュ比率が高い銘柄の中から、次の投資候補を探します。

7435 ナ・デックス を取り上げます。2025年8月24日(日)時点のネットキャッシュ比率(投資有価証券は考慮しない)は1.19です。

中部に基盤を置く、自動車向け主体の機械商社です。

ファクトリーオートメーション
エレクトロニクス・コンポーネント
スポット溶接ソリューション

各種業績データは IR BANK から引用させて頂きました。

26年4月期は11年続いた売上高300億円台を打破し、430億円の予想となっています。

今後の見通しに関しては、6/13(金)に発表された25年4月期の本決算において、「当社グループの主要得意先である自動車関連企業につきましては、環境問題や社会課題に対応すべく設備や研究開発に対する投資は引続き堅調に推移すると見込んでおります。」「2027年4月期を最終年度として策定いたしました中期経営計画に基づき、人手不足や人件費の高騰、環境問題への対応などの顧客課題に最適なソリューションの提案ができるグループ体制の構築を目指しております。積極的な成長投資を行うなど、ソリューションの質の向上・領域の拡大を図ることで、収益性の向上、新業界・新分野の開拓を行ってまいります。」としています。


利益状況を確認します。

一筋縄ではいかないEPSの推移です。

特に落ち込みの激しい25年4月期が気になりますが、損益計算書に約1.82億円の「特別調査費用等」が計上されていました。2/14(金)付で特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせという不穏な発表がなされており、中身を検めたところ、元業務委託社員により架空の商品を対象とする循環取引を行っていた疑惑などが判明したため、弁護士および公認会計士5名で構成する特別調査委員会による調査を行った旨の記載がありました。1.82億円の使途と内訳が気になるところではありますが、再発防止策の策定に関するお知らせも出ており、一過性の減益と考えてよい、かもしれません。


財務状況を確認します。

近年の現金等には残念ながら減少傾向が伺えます。

自己資本比率は23年4月期から3年連続で60%を上回っています。

有利子負債比率は20年4月期のみ28.61%と高いものの、その他の期は概ね10%未満で推移しています。25年4月期は有利子負債2.68億円ですので、完済しようと思えば可能ではないかと思われます。

営業CFは08年4月期以降、19年4月期を除き黒字。悪くない財務状況だと感じるのですが。


株価の推移を確認します。

上場来高値は2006年1月の1,860、安値は2011年3月の221となっています。5年で価値が8分の1以下まで下がった計算になります。

特別調査が必要な事案の影響は既に織り込み、上昇に転じているようにも見えます。


8/24(日)時点の予想年間配当利回りは3.09%と、可もなく不可もない水準です。10年4月期以降、増配が6期、維持が4期、減配が5期と、特に拘りは無いようです。25年4月期は例外として、基本的に配当性向30%を目指していると感じます。安定した配当を望むのであれば、他の銘柄も検討した方が無難かもしれません。

error: コンテンツは保護されています。